般若心経秘鍵より
皆様、こんばんは。
今日も一日お疲れ様でございました。
本日のお写経会のにご参加下さいました方
ありがとうございました。
毎月、毎月、月を追うごとに
お写経用紙が重なって参ります。
今回は、令和になって初めてのお写経会でした。
「哀れなるかな、哀れなるかな、上眠の子。」
(あわれなるかな、あわれなるかな、
じょうめんのし。)
「苦しいかな、痛ましいかな、狂酔の人。」
(くるしいかな、いたましいかな、
きょうすいのにん。)
「痛狂は酔わざるを笑い、醒睡は覚者を嘲る。」
(つうきょうはよわざるをわらい、
こくすいはかくしゃをあざける。)
(般若心経秘鍵)
(訳)
人々は多くの場合、
大変残念なことに、痛ましく、悲しく生きているようにみえます。
それはまるで、
酔って正気を失って生きているかのようです。
社会の現実をみてみますと、
酔いつぶれた者が
逆に正気の者をあざ笑ったり、
寝ぼけた者が、覚めている者をあざけったりしているかのようです。
それに気づかない多くの人は
大変辛い日々を過ごしていることでしょう。
これは「般若心経秘、」という
弘法大師空海様の書かれた
般若心経の説明を
お説きになられた文章の一部です。
私達は誰もが
「自分」を基準として物事を見るような癖があります。
自分と違う人を「おかしい」と判断することは
よくあることです。
けれども、自分が正しい、他の人はおかしい、
そんな判断をしたまま生きていると、
さぞかし生きることが辛い、苦しいことだろう、と
お大師様は仰っておられます。
般若心経は、「この世の中のことは
全て中立の立場で物事をみるようにすると、
生きることが楽になりますよ。」と
私達に教えてくれています。
そして、何を優先すべきかを
はっきりと目の前に現してくれる
道しるべともなります。
何を基準にどう生きるか。
私達の限られた人生、この命を
どのようにしたらいいのかな、
そんな風に思いながら
皆様とご一緒に
またお写経を書かせて頂けたらと思います。
どなた様もどうぞ良い夜をお過ごし下さいませ。
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