心がお疲れの時には

沢の水に浸っていると
体は静寂を感じる。
山霧の中にいると心は満ちていく。
春の花が満開になれば
気持ちは和らいでいく。
秋の紅葉は幕引きのように美しく、
その美しさに帰るのを忘れてしまう。


帰るのを忘れる、とは
家に帰るということよりも
阿字の世界(あちらの世界)に帰ることを忘れる、
ということのように私は感じます。

自然の中にいると
自分が自然の一部であると実感してきます。
この身体が無くなって、
まるで自然の中に溶け込んでいくようです。

そういう時間を過ごすと
心が癒されていきます。

心がお疲れの時には
どうぞ自然の中で
お心を癒されてみてください。



形、山水に静かなり。神(こころ)煙霞に王たり。春の華、錦を織れば之に対って情をやわらげ、秋の葉、帷(とばり)を散ずれば、之を見て帰ることを忘る。

弘法大師空海

あいおい庵          

真言宗の尼僧の庵(自宅)です。誰にでもわかりやすい仏教を目指しています。 生活即仏教。相互供養、相互礼拝の心を大事に。楽しく豊かな生活をすごしましょう。 Twitter、アメブロ、noteなどで執筆活動をせっせとしています。もしご覧になりましたら、ぜひ読んでみてくださいね。合掌

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