煩悩を悪者にしていいのかな

煩悩があるからこそ 悩み苦しむ元にもなりますが

それを実際によく感じるからこそ

このままではいけない、と 思える元にもなります。

 弘法大師空海

 

煩悩有って、よく解脱のためにもって因縁となる。

実体を観ずるがゆえに。 

『秘蔵宝鑰』

煩悩を無くさないといけませんね、と
人はよく言います。

 

煩悩とは何でしょう。

 

肉体や心の欲望、他者への怒り、仮の実現への執着など。

 

これらは自分だけでなく他者も巻き込み傷つけ苦しめる破壊的な働きの元になります。

 

それはよくない。

ではその煩悩を無くそう、と

煩悩をまるで悪者のように扱います。

 

 

煩悩はほんとに悪者でしょうか。

 

そもそも煩悩を無くすことは出来るのでしょうか。

 

人間には欲望があります。

 

食べたい。

眠りたい。

 

人間が生きる基本的な欲望全て無くしてしまったら私達はそもそも生きていくことはできません。

 

確かに煩悩は苦しみの根源になりますが

行き着けば気づきの出発にもなります。

 

煩悩を無くせば、と煩悩を悪者扱いせずに苦しんでみるのもいいのでは、と私は思います。

 

そこまでしないと気が付かなかった自分です。

 

それは自分が選んだ答えです。

 

煩悩だからと何もしないよりはずっといいと思います。

 

 

よくよく噛み締めることで自然に答えは出てきます。

 

 

今日も笑顔でぼちぼちと。

あいおい庵          

真言宗の尼僧の庵(自宅)です。誰にでもわかりやすい仏教を目指しています。 生活即仏教。相互供養、相互礼拝の心を大事に。楽しく豊かな生活をすごしましょう。 Twitter、アメブロ、noteなどで執筆活動をせっせとしています。もしご覧になりましたら、ぜひ読んでみてくださいね。合掌

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