幸せは人と比べるものではありません
空にぽっかりと浮かぶ雲は一つの所にとどまっていません。
元来、高い山の上が好きなのです。
人の集まる町の生活のことは知ろうとも思いません。
月を観ながら松の木の下で眠るのです。
弘法大師空海
孤雲(こうん)定まれる処(ところ)無し、本(もと)より高峰(こうほう)を愛す。
人里(じんり)の日を知らず、月を観て青松(せいしょう)に臥せり。
『遍照発揮性霊集』
この孤独な雲とは空海自身のことを言っています。
「一つの所に居たくないし、高い所が好きだし、人の沢山いる生活は好きじゃないのです。松の木の下で眠るのが合ってると思うのです。」
桓武天皇の皇子(!)良相公から活躍を促され、それに答えるお断りの手紙です。
例え方が何とも風流です。
有名で立場のある人から、もっと活躍したら?なんて言われたら、すぐにその気になりそうです。
でも、人によって幸せは違います。
外に出て何でもチャレンジしてみたい人。
家に居て一つのことをじっくりとしたい人。
人に囲まれるのが好きな人。
誰にも合わないのが好きな人。
人の数だけ幸せがあります。
自分が「幸せ」と感じられることは何ですか?
それは人と比べるものではありません。
自慢するものでも、逆に卑屈になることでもありません。
自分の幸せは自分が決めます。
自分の感性はこの宇宙にたった一つ。
自分だけの宝ものです。
今日も笑顔でぼちぼちと。
より良い一日になりますように。
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